売れてる本を参考に企画を立てる
出版する本の企画を考える場合、通りやすい企画というのが実在します。
それは、現状、売れている本の企画。
あまり褒められたことではないのかもしれませんが、出版業界では二匹目のどじょうを狙う文化が根深く存在します。
各社、二匹目のどじょうを狙った結果、五匹目のどじょう、六匹目のどじょうとなり、その市場は飽和状態となってしまい、その市場で本が売れなくなる…。
長年の出版不況の影響で、先行者利益を狙う気概のある出版社は減り、そういう置きに行く企画が通りやすくなる傾向があります。
また、どこかの気概のある出版社が新たな市場を開拓しては、また、そこに群がり、ぺんぺん草も生えない状態に…。
そんなことを繰り返しています。
でも、そこが通りやすいからといって、皆さんもそこに群がる必要はありません。
確かに売れている本の市場は企画として通りやすいですが、だからといって、そこに準じる必要はないのです。
私がいつもお伝えしているのは、売れている本の市場があるのならそこを横展開・縦展開を考えて、企画を立案する方法です。
横展開というのは、見せ方を踏襲して違うジャンルを狙う方法。
縦展開というのは、部分的に掘り下げたり、その市場の読者の次のステージを先回りする方法。
いずれも売れている本の市場を起点としているため、企画は通りやすく、そして、同じ市場ではないため、飽和状態で売れなくなるという事態も避けられます。
なので、売れている本を見つけたら、それをパクることを考えるのではなく、そこを参考に横展開・縦展開を考えて、似て非なる企画として昇華させるクセをつけるようにしてくださいね。
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